盲目的に

盲目的に、何かを、誰かをすきになること、愛することなんて、いまのわたしには、もうないのかもしれないな。
そう思ったとき、すごくさみしいというか、なんか、ぽかんとした気持ちになった。

アイドルに自分を覚えてもらうことや、アピールして反応してもらうことに必死になれるひとを、あははと微笑ましく思っていたけど、いまではただただ羨ましい。
わたしも、すべてを受け入れるくらい、すきになりたいし、愛したい。
メンバーが変わらず、すきなうたを歌い続けてくれる。
愛するアイドルを取り巻く環境が、そういう幸せだけで埋め尽くされる時間は、あまりにも短い。けど、そうじゃなくちゃ、ずっとすきでいられない。
無防備にすきでいて、最高だと思い続けたい。すべてを受け入れ続けたい。わたしのハードルはなんて高いんだろう。

最高だと思い続けられなくても、それでも盲目的にすきでいられるなんて、すごい、わたしにはきっとむずかしい。いいな。わたしもそうありたかった。
一度、すきになったことやひとは、きっとずっとすき。愛している。だけど。